UPCOMING
長橋 秀樹
「Restoration」 ―回復―
「回復」は、かつて在った事象(時)を記憶化する力”を持っている。つまり“過去化”されてしまう。それと同時に、過去化された対象の背後には、喪失・忘却・消滅・断絶・離散・汚損など、その直後に、時間を巻き戻したいと願う衝動を生み出す。さらに「回復」にはどうにも拭うことが出来ない一回性(唯一性)を孕んでいる。絵画制作において、「回復」をどのような位置づけで認識するのか。もちろん一回性(唯一性)を避けて制作に向かうことなど、到底かうわけがない。制作行為の画中で、様々なモノを失い・忘れ・失くし・拒絶され・隔たり・汚れる。これらの状況に対峙した時、いったいどこに向けて「回復」をイメージしているのか?むしろ何を根拠に「回復」のイメージを方向付けようとしているのか?あてどない迷宮に誘い込まれようとするたび、ふと我に還り、“実態としての画面の表層を内側から支える何者かを捉えること”という命題がどこからか聞こえてくる。 2024 9月 長橋秀樹
会期:2024年11月22日(金) 〜12月15日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12 : 00 〜18 : 00
「Restoration vol.5」oil/acrylic on canvas,50×60㎝,2024
CURRENT
池田 雅文 展/散歩の跡
会期:2024年10月18日(金) 〜11月10日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12 : 00 〜18 : 00
PASSED
榎倉冴香/STAND
会期:2024年9月20日(金) 〜10月13日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:13 : 00 〜18 : 00
2023 無題 素材:塩・鉄板 820mm×1610mm(部分)
河野 英至 展
— 跡 —
目の前にある様々なことが、全てなんらかの結果としてそこにあり、
いつ終わるでもなく始まりでもない。
「全てのことには理由がある」なんて言葉を今から30年以上前に聞き、
なるほどと感心したことを憶えている。
私にとって「跡」は色々な想像力をを提供してくれる大切な切っ掛けだ。
会期:2024年5月24日(金) 〜6月16日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12 : 00 〜18 : 00
榎 倉 康 二
写 真
会期:2024年2月2日(金)-17日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:13:00-17:00
※開廊時間変更しております。
P.W.—No,35 1972
内藤 晴久 展
風 そ よ ぐ バ ケ ツ の 水 独 り 言
水 た ま り 行 方 も 知 れ ず 雲 の 声
会期:2023年11月17日(日)-12月10日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
- 還元 -
歳森 勲 展
還元をテーマに、ガラスなどを素材にした青い作品を展示します。 また今回は、
小豆島・梅の小屋からやって来た木馬が、皆さんを蒼い世界に「エスコート」します。
https://www.facebook.com/isao.toshimori
会期:2023年10月13日(日)-11月5日(日)
10/13,14,15 11/3,4,5は作家在廊予定です。
オ−プニングレセプション:10/14 (土) 16:00〜
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
"3 Tableaus and box" , 2023
紫牟田 和俊 展
作品とは、心やものの現象を人に伝えようとすることである。
例えばミニマルアートは、伝えようとすることと、伝えようとしないこととの境界に立つ表現方法である。
伝えようとしないこととは、現象の外側、「もの自体」の領域について観想することに他ならない。
私の作品はミニマルアートではないけれども、人間の活動の中心が、このような
観想 ー 無為であるような世界を、漠然とではあるが、モティーフとしているのである。
会期:2023年9月15日(日)-10月8日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
熱量の違うものが干渉し合うことで起きる動きや流れが、
途方もなく想像を超えてくることに圧倒される時がある。
いつも吹いている「風」にも複雑な理由があると教えてもらい、
チョット知ったかぶりをしてみたくなる。
会期:2023年5月26日(日)-6月18日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
河野 英至 展
- 風 -
2023 無題 素材:塩・鉄板 870mm☓420mm(部分)
榎倉 康二
-コラージュ-
会期:2023年1月22日(日)-3月5日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
1966〜1968年頃、綿、水彩、ペン、紙
大村 雄一郎
「 drawing 」
大村雄一郎「drawing」展では、作家自身の可能性や意味を問うものとして、紙に描いたドローイングを中心に発表いたします。
空間や砂浜などにアプローチした記録写真も展示いたします。
会期:2022年11月18日(金)-12月11日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
"drawing" カーボンチョーク、アルリル絵具、紙 74×51cm 2022年
2人展/Two-person exhibition
Encounter/出会い
石山克幸 / 橘 真美
人間は自己評価が不当に高い生き物であり、規則に縛られるのを嫌い、自分のことを独創的だと考えがちだ。
しかし、独創的なのはむしろ規則の方ではないのか、と人は問う。
私が東洋の模様に魅せられたのも、その規則性や技術的な厳格さだ。絨毯はその最たるもの。
橘 真美さんがそれに憧れ、のめり込んだ理由もわかる気がする。彼女の高校時代に描いていた絵はクラシックな西洋絵画。それがペルシャ絨毯に変わった。どんな劇的な出会いがあったのだろう。
私も西洋近代から現代にいたる美術世界に憧れ試行錯誤の果てに森の活動に出会った。ちょうど西洋美術志向から離れつつあった時期と重なる。森の自然と時の流れとのつきあいで感じたのは、パターンを繰り返し、重なり、変化し、流れていく、そんな自然の律動と心地よさだった。
会期:2022年10月28日(金)-11月13日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
上村 豊 展
2020年7月10日、54歳の早すぎる死でした。
彼の創作の礎を築いた「桐生再演」での仕事を中心に上村豊を識る試みとして展示します。
会期:2022年6月17日(金)-7月10日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00-18:00
※新型コロナウイルス感染状況によって開廊日時を変更させていただく場合がございます。
【お問い合わせ】上村豊展実行委員会 nagahashi@sz.tokoha-u.ac.jp (長橋)
路地の構造 2004 桐生再演10~街における試み(桐生森芳工場/群馬県桐生市)
何者なのか、なんなのかに囚われている。
何者となるものか。
あるとないが混然となる域。
カブトムシからちさき人と何と出会うのか。
楽しみが困惑と向き合う。
平面から立体に。立体から空間に。そして
破壊的衝動なのか、生産的破壊なのか、それとも再生なのか、
森から。そして森へ。
混沌と秩序。再生と変化。そして変容。
茂井健司
—ちさき人—
森から。そして森へ。
会期:2021年12月3日(金) — 12月19日(日)
冬休み
2022年1月14日(金) — 2月13日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※今後の新型コロナウィルス感染状況によって変更させていただく可能性もございます。
会期:2022年5月13日(金) — 6月5日(日
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※今後の新型コロナウィルス感染状況によって変更させていただく可能性もございます。
榎倉康二
エスキース
榎倉省吾
— 風景 —
会期:2021年6月11日(金) — 7月11日(日)
夏休み
2021年9月17日(金) — 10月3日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※今後の新型コロナウィルス感染状況により会期のを変更させていただくこともございます。
サボテン 1964 407×320mm
藤原和通
コンサート 音響標定 ECHO LOCATION
— 1970~1974 写真と資料 —
会期:2021年3月26日(金)— 4月18日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
私家版冊子「藤原和通 1【音響標定】」を500部限定で発行いたします。
発行元:藤村克裕 162-0067 新宿区富久町1-5 fujinura@gmail.com
2021.4. 藤村克裕による「藤原和通 音響標定」についてのインタビュー
https://youtu.be/piQ-cKWLO30
会期:2020年11月27日(金) — 12月20日(日)
冬休み12月21日—1月14日
2020年1月15日(金) — 2月7日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
■ トークイベント「榎倉康二と教育」
2020年11月28日(土) 15:00 〜17:00
登壇者 白井美穂・野村和弘・宮島達男 司会:池田雅文
千葉市美術館で行われています、常設展「特集 榎倉康二・宮島達男」、
企画展「宮島達男クロニクル1995-2020」に関連したトークイベントを
開催いたします。
無観客でのオンライン配信のみになります。
↓こちらのURLからご覧になれます。
https://youtu.be/kwKbF2M0qU4
※尚トークイベント中はギャラリーへのご入場は出来ませんので
ご注意ください。
榎倉康二
Drawings
1981 Drawing B-No,12 撮影 Kei Okano
Move
Can move
動く
動かせる
石山克幸
ISHIYAMA KATUYUKI
会期:2020年10月30日(金) — 11月15日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※会期中全日作家が在廊予定です。
歳森 勲
Suit Glaucus-series
会期:2020年9月18日(金)— 10月11日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※ 作家在廊日 9/18.19.20, 10/9.10.11
https://isaotoshimori.com/
榎倉康二 展
水彩 1960年代
会期:2020年7月10日(金)— 9月13日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※ 7月27日(月)〜8月27日(木)は夏休みになります。
榎倉康二
Photo Works TV
未発表作品を含む
会期:2020年1月17日(金)— 3月8日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※オープニングレセプションはいたしません。
Space23℃では2020年1月17日(金)から3月8日(日)まで、榎倉康二 「Photo Works TV」を開催いたします。榎倉の写真作品(未発表を含む)の中から、T V画面を撮影したシリーズを十数点を展示いたします。既存の映像作品を撮影したと思われる写真群の中では、人間と動物、老人や乳房、燃焼する家屋などのTV画像が、はっきりと掴み得ない不定なものとして
視覚化されています。この機会に是非榎倉の写真作品をご高覧下さいませ。
会期:2019年9月27日(金)- 10月20日(日)
開廊日時:金・土・日
開 廊 時 間 :12:00 ~ 18:00
※オープニングはいたしません。
Space23°Cでは、2019年9月27日(金)より10月20日(日)まで、榎倉冴香「Portraits」を開催します。 榎倉は近年コバルト・グリーン単色による絵画制作を進めて参りました。その中には生きているものの弱さと強さを単色描画のうちに象徴的に描きだす「Birds」、また親しい友人たちの裸体を自ら撮影し描いた「girlfriends」、出産を機に描き始めた家族の肖像「Portraits」など、複数のシリーズがあります。 これらの作品は、無防備である存在に何かを鎧うこと無く対峙する、関係性の発見から生み出されました。
様々な動・植物の微細な蠢き、親しい友人たちとの間に感じられる儚い輪郭線、誕生した生命と過ごす親密な時間、榎倉の想像力は日常から溢れ落ちてしまいがちな、当たり前の出来事を丁寧に拾い上げます。
今一度描くことの動機を問い直し、開始された榎倉冴香の絵画たち。
本展「Portraits」では、主に家族の肖像を描いた「Portraits」シリーズの新作、及び親しい友人たちのヌードを描いた「girlfriends」が発表されます。この機会に是非ご高覧くださいます。
Portraits
榎倉冴香
Minoru Yoshida in Synthesizer Jacket #2 at the 12th Annual Avant Garde Festival of New York, Floyd Bennett Field, Brooklyn, NY, September 27, 1975. Photo: Courtesy of Midori Yoshida, photographer unknown.
ヨシダミノル
Performances in New York
会期:2019年6月14日(金)- 6月16日(日)
開 廊 時 間 :12:00 ~ 18:00
ブック・ローンチ & クロージング・レ セプション :
6月16日(日)16:00~ 18:00
この度space23℃では、ULTERIOR gallery による企画『ヨシダミノル Performances in New York』を開催いたします。アーティスト、ヨシダミノル(1935 ~2010)は大阪に生まれ、京都市立美術大学で絵画を学びました。1960年代初頭、京都でアーティストとして頭角を現し、1964 年には戦後日本の伝説的アーティストが参集した具体美術協会の一員となりました。その後、ヨシダミノルは1970年 から1978年までをニューヨークで過ごしています。日本でペインターとして、また後期 「具体」の注目すべきメンバーとて、立体作品や当時の最新テクノロジーやサウンドを取り入れたインスタレーション作品を発表していたヨシダですが、ニューヨークでの8年間の活動は日本でもアメリカでもまだあまり知られていません。今回、渡米前と帰国後のヨシダの制作活動を包括的に理解、研究していく上で必要不可欠なこの時期のヨシダのパフォーマンスの ドキュメンテーションビデオを
紹介します。これまで日本で見られることのなかった貴重な展示を是非ご高覧ください。
「不定領域」
Uncertain Area
榎倉康二・高山登・藤井博
会期:2019年5月10日(金)- 6月9日(日)
開廊日時:金・土・日
開廊時間 : 12:00-18:00
オープニング・レセプション
会場:Space23℃
日時:2019年5月10日(金)17時ー19時
*3展示のオープニングをSpace23℃にて合同で行います
《湿質》榎倉康二 1970年
「この『不定な領域』がどのような世界なのかはそれを考える人によって違ってくる。ある人は人間の不在の不可思議さを考えるだろうし、ある人は宇宙の成り立ちの不可思議さを、またある人は社会制度と個としての人間との関係の矛盾……等。しかし表現者は常にこの『不定な領域』について思考することを強いられる。これらは実体性のないものなので、それをどの様に把握するかという事は非常に困難であるのだが、何らかの方法で把握しなければならない問題である。」(榎倉康二「タルコフスキーあるいは「不定な領域」について」『投石』東京藝術大学 油画第二研究室、1991年)
榎倉康二、高山登、藤井博らは1970年冬、高山の住むアパートの敷地内にある広大な空き地を整地し、野外展示を行いました。これが日本におけるオフミュージアム的な実践の端緒とも言われる「スペース戸塚`70」です。既存の展示空間から距離をとり野外の空間に向かったものですが、残されたドキュメントを見る限り、野外でありながら開放的な印象はなぜかそれほどなく、どこか自閉的な印象を与え、複雑な陰影を感じます。このような両義的な印象は、三人ともがそれぞれ制作した穴状の作品群によるものでしょう。写真に残されたそれらの「穴」には、彼らのその後の表現の特徴が凝縮して現れており、今見ても不思議な魅力でわたし達を惹きつけます。
「わたしが作品活動し始めたのは、1968、9年ごろからで、安保、学生紛争の真っ只中であり、社会的状況は騒然としていた。その中において私たちの日常とは、いったいどのような基盤の上に成り立っているのだろうか、という問いかけが作家活動においての基本的な意識であった。」と榎倉は後に書いていますが、1970年の段階において、彼らは自らの依って立つ大地にスコップを突き立てることで、日常空間の基盤を突き抜け、その先に到達してしまったのかもしれません。その基盤に開いた裂け目=空き地の穴は、社会変革と胎内回帰、日常性と異質性、即物性と物語性などの相反するベクトルが共存する真空状態、1970年という歴史の特異点をそのまま具現化しているかのようです。
この展覧会では、その榎倉、高山、藤井による戸塚の「穴」は、社会/個、日常/非日常、不透明性/透明性、物質/イメージ、現実/夢などの相反する性質が混淆しながら葛藤する特異な場であったと仮定し、そこで彼らはその後数十年に及ぶ表現活動の核となるものを得たのだと考えます。榎倉が自らの制作のテーマとして言及している「不定な領域」とは、戸塚で彼らが作り出した「穴」にこそ現れていたのではないでしょうか。
その「穴」をもう一度直視し、そして彼らの作品がその後いかに形を変えていったかを見ることで、空き地の穴として現れていた特異な場が1970年以降にどのように位相を変化していったかを知ることができることができるでしょう。それはすなわち、彼らが向かい合おうとしてきた日常性の基盤、つまり世界の基底面の位相変化をみることであり、今わたし達がどのような世界に生きているかを考える契機となるはずです。
三人の未発表の作品資料や、重要な過去作品の再現を含む貴重な展示を是非ご高覧ください。
企画:「わたしの穴 美術の穴」製作チーム
展覧会URL;https://myholeholesinart.jimdo.com/my-hole-hole-in-art-series-2019/
※本展「不定領域」は、「わたしの穴 美術の穴」2019年企画で開催される三つの展覧会のうちの一つです。
《波動 B》藤井博 1970年
《ドラマ地下動物園》高山登 1970年
榎倉康二の点展
会期:2019年1月25日(金)— 2月17日(日)
開廊日:金・土・日
開廊時間:12:00 — 18:00
※3月17日まで要予約でご高覧いただけます。
Space23℃では2019年1月25日より2月17日まで、「榎倉康二の点展」を開催いたします。
1970年代に作家たちによる自主企画展として開催された点展は、彼らの自宅などを会場とした展覧会でした。
東京都内・都下、神奈川、栃木に跨る作家たちの自宅は地図によって位置関係が記され、展覧会のユニークな告知ポスターとして使用されました。
点展は1973年に最初の展覧会が催されましたが、その後1975年・76年・77年と開催され、その内榎倉は73年・75年・76年に参加しています。
点展の参加作家は榎倉を始め、島州一、高山登、長重之、内藤晴久、八田淳、羽生真、原口典之、藤井博、藤原和通(以上は第一回のメンバー)などが集まり、その時代の重要な動向を担った作家たちが集団性を持ちながらも、個々の展開を目指しました。
本展は、榎倉の3度の点展出品作の記録写真、記録映像によって構成されます。
榎倉の点展出品作は、70年代初頭の作品の基礎構造の発見から、それらの洞察を深めていく過程を示していると言えるでしょう。
いずれの試みも日常の表層世界への物質的対峙から、静かな不定領域を浮かび上がらせようとする、作家の眼差しを感じ取ることが出来ます。
榎倉康二が70年代に辿った「点展」の足跡を、是非この機会にご高覧くださいませ。